ローツェ株式会社について有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。
記事の最後には、EPSと株価の相関関係から算出した株価予想も記載していますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。
Contents
ローツェの企業概要
企業名 | ローツェ株式会社 | 設立年月日 | 1985/3 |
時価総額 |
1,529億円 |
業種別 時価総額順位 | 機械 32 / 230 社 |
上場年月 | 1997/12 | 上場市場 | 東証プライム |
従業員数 | 連 3670 名 単 222 名 | 外国法人持株比率 | 18.0% |
予想配当利回り | 1.27 % | 監査法人 | 太陽有限責任監査法人 |
業務内容 |
半導体・FPD関連の自動化・搬送装置が柱。医療関連装置も。旺盛な半導体需要を追い風に2月末受注残高が前年同月末比2.8倍の518億円に。23.2期も受注拡大基調が続くと想定。連続最高業績・大増配を見込む。 記:2022/06/16 |
転載元:FISCO
JPX日経インデックス400構成銘柄への選定
ローツェは「JPX 日経インデックス400」の構成銘柄に選定されています。
「JPX 日経インデックス400」は、資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸条件を満たした「投資家にとって投資魅力の高い企業」で構成され、日本企業の魅力を内外にアピールするとともに、その持続的な企業の評価や株式の流動性だけでなく、企業の財務状況など、株式市場の活性化を図る事を目的として創生された株式指数です。
現在の投資の流行はインデックス投資ですから、インデックスの構成銘柄になることで大きな買い圧が生まれることが期待できます。
機械で JPX 日経インデックス400に採用されている会社は以下の通りです。
ローツェの事業について
ローツェグループは、モータ制御機器、半導体関連装置及びFPD関連装置の開発、製造、販売を主とした事業活動を行っています。
ローツェグループは、半導体業界やFPD業界における無塵化対応搬送装置の開発・製造・販売を行う「半導体・FPD関連装置事業」と、ライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を行う「ライフサイエンス事業」を報告セグメントとしています。
目標とする経営指標
ローツェは、企業価値の向上を目的とし、売上高及び経常利益の成長を目標にしています。
事業セグメント
ローツェグループの事業セグメントは、以下の通りです。
セグメント | 取扱商品またはサービスの内容 |
---|---|
半導体・FPD関連装置事業 |
半導体業界やFPD業界における無塵化対応搬送装置の開発・製造・販売を行う。 a.半導体関連装置 大気用ウエハ搬送装置(ローツェの主力製品)、真空用ウエハ搬送装置、ウエハ搬送ユニット 半導体製造工程には、このウエハ上に処理を行う「前工程(ウエハ処理工程)」と、ウエハから個々のICチップに分割されてパッケージに組み込む「後工程」があります。ローツェの主力製品である「半導体関連装置」は、発塵(ゴミ)が歩留まりに大きく影響する「前工程」で使用される無塵搬送ロボット、あるいはこの無塵搬送ロボットや各種ユニットにより構成された無塵搬送装置(システム)です。 大気用ウエハ搬送装置:半導体関連装置のうち、半導体製造工程のクリーンルーム内の大気中で使用されるウエハを処理装置に供給したり処理装置から受給する搬送装置 真空用ウエハ搬送装置:真空搬送チャンバやチャンバ内の真空環境 b.FPD関連装置 大型ガラス基板搬送装置、ガラスカッティングマシン c.モータ制御機器 ステッピングモータ用ドライバ、コントローラ |
ライフサイエンス事業 |
ライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を行う。 |
売上高も利益も「半導体・FPD関連装置事業」で稼得したものがほとんどです。
より売上高を細分化してみると以下の通りです。
「半導体関連装置」がほとんどで、次に「FPD関連装置」、残りのサービスでの売上高の計上はほとんどありませんね。
ローツェの業績
ローツェの過去の業績は以下の通りです。
EPSの推移と予想EPS
半導体需要の波に乗り、増収増益が続いていますね。
四半期EPS推移
2023年2月期1Qは、売上高が21,688百万円(前年同期比+50.2%)、営業利益は5,029百万円(前年同期比+76.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,126百万円(前年同期比+90.1%)となりました。
半導体・FPD関連装置事業
半導体製造設備への投資が積極的に行われたことにより、半導体関連装置の受注及び販売が引き続き好調に推移し、また量産効果等により前年同期比増収増益となっています。
半導体関連装置
半導体製造装置需要の拡大により、主力の半導体関連装置の売り上げが増加。
売上高増加に伴うベトナム工場の量産効果および為替の影響等により増益。
半導体関連装置は、製造装置需要の拡大に加え、部品の長納期化の影響から早期発注傾向が続き、当四半期の受注高及び受注残高は高水準を継続しています。
FPD関連装置
前期末の受注増加によりFPD関連装置の納入が進み、売上は増加。
一方で受注面では、当四半期に大口受注なく、受注高及び受注残高は減少となっています。
テクニカル分析
半導体需要と共に業績も右肩上がりとなった2020年以降、株価も右肩上がりとなっています。
直近では半導体の供給過多により業績が低迷するといわれており市況が悪化しており、2022年4月につけた最高値から35%ほど下落しています。
株価予想
EPSと株価の相関関係を使用して将来の価格を予想してみます。
BPSを加味した株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel1、単純に株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel2としています。
相関係数はModel1で97.5%、Model2で97.3%となっており、株価とEPSには強い相関があるといえます。
相関係数の絶対値 | 一般的な解釈 |
---|---|
0~20% | ほとんど相関関係がない |
20~40% | やや相関関係がある |
40~70% | かなり相関関係がある |
70~100% | 強い相関関係がある |
Model1
予想EPSは2023/3期が1,111.1円、2024/3期が1,133.8円となっており、Model1で算出した価格はそれぞれ16,971.0円、17,859.2円となっております。
Model2
予想EPSは2023/3期が367.3円、2024/3期が412.6円となっており、Model1で算出した価格はそれぞれ17,037.1円、17,396.5円となっております。