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【企業別分析】コムシスホールディングス(1721)

コムシスホールディングス株式会社について有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。

コムシスホールディングスの2022年3月期3Q決算短信は2022/2/9公表予定です。

コムシスホールディングスの企業概要

企業名 コムシスホールディングス株式会社 設立年月日 2003/9
時価総額 381,264 百万円 業種別 時価総額順位 建設業 11 / 168 社
上場年月 2003/9 上場市場 東証1部
従業員数 連 17066 名 単 90 名 外国法人持株比率 16.2%
決算月 3月 監査法人 仰星監査法人
業務内容 大手情報通信工事会社。NTTや大手キャリア向けの有線・無線ネットワークの構築、ITソリューションノ提供等を行う。22.3期上期は増収、二桁の増益と伸長。NTTや楽天、ソフトバンクからの売上が好調だった。 記:2021/11/24

  転載元:FISCO

同業他社の時価総額および強み

会社名 時価総額 強みや特色
コムシスホールディングス

381,264 百万円

電気通信工事で最大手。NTTや大手キャリア向けの有線・無線ネットワークの構築、ITソリューションノ提供等を行う。ネットワーク構築に強み。

協和エクシオ

271,121 百万円

NTT工事など電気通信工事大手。情報通信ネットワークや電気設備工事、通信インフラ等の土木に加え、システムソリューションも提供する。

ミライト・ホールディングス

205,168 百万円

通信工事3位。NTT向けが主体。ICTソリューション事業、モバイルネットワーク事業等を展開。

日経平均株価(日経225)およびJPX日経インデックス400構成銘柄への選定

コムシスホールディングスは「日経平均株価(日経225)」および「JPX 日経インデックス400」の構成銘柄に選定されています。

日経平均株価(日経225)」は、日本経済新聞社が発表する株価指数のことで、東証1部上場銘柄のうち、代表的な225銘柄をもとに計算されています。日本の株式市場の大きな動きを把握する代表的な指標として用いられ、投資信託や先物取引などの商品にも利用されています。

東証1部の代表的な銘柄を選定して指標としているため、定期的に組み入れ銘柄の見直しが行われていますが、分母(除数)の修正などで株式分割や銘柄入れ替えなど市況変動以外の要因を除去して指数値の連続性を保っています。

JPX 日経インデックス400」は、資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸条件を満たした「投資家にとって投資魅力の高い企業」で構成され、日本企業の魅力を内外にアピールするとともに、その持続的な企業の評価や株式の流動性だけでなく、企業の財務状況など、株式市場の活性化を図る事を目的として創生された株式指数です。

現在の投資の流行はインデックス投資ですから、インデックスの構成銘柄になることで大きな買い圧が生まれることが期待できます。

建設業で JPX 日経インデックス400に採用されている会社は以下の通りです。

コムシスホールディングスの事業について

コムシスグループの事業分野はキャリア系事業である電気通信設備工事にとどまらず、非キャリア系事業である都市の環境整備やICT関連工事、太陽光発電などの再生エネルギー事業に至るまで社会・経済活動を根底から支えるさまざまなインフラ工事を網羅しています。

目標とする経営指標

コムシスグループは、2023年度を最終年度とする中期目標として「コムシスビジョン NEXT STAGE 2023」を進めています。

  • 売上高6,000億円以上
  • 営業利益500億円以上
  • 総還元性向70%目安を維持

総還元性向70%を目標としているように株主還元を積極的にしています。

例えば配当利回りが3.25%であったり、自己株買いが多く行われていることもこの一環なのだと思います。

事業セグメント

コムシスグループは、持株会社であるコムシスホールディングスの下、各統括事業会社を中心としたグループが、それぞれの担当事業について包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

従って、グループ単位の8つを報告セグメントとしています。(有価証券報告書2021年3月期の【セグメント情報】P117より)

セグメント 取扱商品またはサービスの内容
日本コムシスグループ

主にNTTグループを中心とした電気通信設備工事事業を行う。

《2021年3月期》

通信事業者の設備投資が減少する中、GIGAスクールなどのITソリューション事業や公共事業及び大型太陽光発電設備工事をはじめとする再生可能エネルギー事業などの受注拡大に取り組んでいたが、受注高は2021年3月期は前期比4.7%減。営業利益は経費削減施策等の取り組みで前期比3.0%増。

《2022年3月期2Q》
通信設備事業の受注増があったものの、GIGAスクール等の大型ITソリューション関連工事及び大型太陽光発電設備工事の減少により、受注高前年同期比6.3%減。通信事業者からの光開通工事及び5G無線基地局工事が堅調に推移した他、社会システム関連事業等が
順調に推移し、売上高、利益ともに増加。

サンワコムシスエンジニアリンググループ

主にNCC(New Common Carrier)を中心とした電気通信設備工事事業を行う。

NCCはKDDIやソフトバンクをはじめとする1985年の通信自由化後に参入した第1種電気通信事業者のこと

《2021年3月期》

NCC設備事業において、技術者確保によるシェア拡大とともに、ICT活用による費用削減に努めている。NCC設備事業以外も営業本部と連携した施工営業活動による受注拡大及びマルチスキル化による生産性の向上に積極的に取り組む。その結果2021年3月期は受注高前期比4.6%増、継続的な利益改善により営業利益前期比6.5%増。

《2022年3月期2Q》
5G関連工事等の増加によりNCC設備事業が順調に推移した結果、受注高前年同期比9.7%増。

TOSYSグループ

信越エリアにおける電気通信設備工事事業を行う。

《2021年3月期》

通信事業者の設備投資が減少する中、高度無線環境整備工事やGIGAスクール等の受注拡大に努め、ワークライフバランスの充実に向けて業務改善や働き方改革に取り組む。この結果、受注高前期比11.5%増。

《2022年3月期2Q》
通信事業者からの設備建設工事及びGIGAスクール等のITソリューション関連工事の減少により、受注高前年同期比13.5%減。一方で、前期大雪の影響で延伸した工事の完成及び無線基地局工事の完成により、売上高、利益ともに増加。

つうけんグループ

主に北海道エリアにおける電気通信設備工事事業を行う。

《2021年3月期》

通信事業者からの高度無線環境整備工事及びGIGAスクールの受注増に加え、大型太陽光発電設備工事やM&A等による業容拡大に取り組む。この結果、受注高前期比7.9%増、営業利益も直接工事費をはじめとした各種費用削減策の取組により、前期比20.6%増。

《2022年3月期2Q》
通信事業者からの前期大型高度無線環境整備工事受注による反動減により、受注高前年同期比2.5%減。一方で、前期から継続中の高度無線環境整備工事の工程前倒しや、レンタル事業のオリンピック関連受注拡大及び子会社の新規連結化による業容拡大により、売上高、利益ともに増加。

NDSグループ

主に東海・北陸エリアにおける電気通信設備工事事業を行う。

《2021年3月期》

通信事業者からの設備建設工事等の受注確保・拡大に加え、東海圏をはじめ首都圏・関西圏においても、道路関連設備工事、建物内電気設備工事・通信設備工事、土木工事及びICT関連事業等の受注確保に取り組むが、大型工事案件の減少や工事完成の遅れにより、受注高前期比3.5%減。営業利益も、経費削減等に努めるも減収の影響を補うまでには至らず、前期比7.7%減。

《2022年3月期2Q》
通信事業者からの設備建設工事、道路関連設備工事をはじめとする社会インフラ工事等の受注拡大に努めた結果、受注高前年同期比7.3%増。

SYSKENグループ

主に九州エリアにおける電気通信設備工事事業を行う。

《2021年3月期》

通信事業者からの設備建設工事等の受注確保に加え、九州エリア管内において、高度無線環境整備工事及び大型太陽光発電設備工事、災害復旧工事等の完成、工事管理の効率化による生産性向上に取り組む。 この結果、受注高前期比1.3%減。営業利益は、利益率の高い大型工事の完成及びコストの大幅削減により、前期比54.4%増。

《2022年3月期2Q》
通信事業者からの設備建設工事等の受注確保に取り組んだが、受注高前年同期比7.7%減。大型電磁誘導工事、高度無線環境整備工事及び災害復旧工事等の完成、また、大型太陽光発電設備工事の工程前倒し等、工事管理の効率化による生産性向上により、売上高、利益ともに増加。

北陸電話工事グループ

主に北陸エリアにおける電気通信設備工事事業を行う。

コムシス情報システムグループ

情報処理関連事業を行う。

各グループの規模は以下の通り。

NTTグループを中心とした電気通信設備工事を行う日本コムシスグループが受注高の約半分を占め、NDS、サンワコムシス、つうけんと続いていく規模感になります。

コムシスホールディングスの業績

コムシスホールディングスの過去の業績は以下の通りです。

SBI証券

コムシスグループを取り巻く事業環境は、情報通信分野においては、社会全体のデジタル化の加速により、その重要な基幹インフラである情報通信基盤の整備が求められ5G無線基地局設置、高度無線環境整備推進事業など光ファイバ網の整備が進められています。

公共・民間分野においては、今後主力電源かされる太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー事業への取組強化、激甚化・頻発化する自然災害に対応した防災・減災対策、道路・橋梁などの老朽化対策など社会インフラ投資が推進されています。

また、

ITソリューション分野では、行政・医療介護・教育・金融等の各分野におけるデジタル化・データ連携など官民一体となったDX化推進により、データ・プラットフォームの構築、AI・IoT・クラウド等ICT関連の投資拡大が期待されています。

SBI証券

コムシスグループの主たる事業である電気通信設備工事事業においては、受注及び売上の計上が年度初めの4月は少なく、徐々に増えていき、年度末である3月に偏重する傾向にあります。

そのため、通期の売上高を予測するのは難しく、年度末が出てみないとその年の売上高の水準を把握できないリスクがあります。

前述の事業セグメントに記載しましたが、2022年2Qの段階では受注残高は前年同期比減少傾向にあり、売上高、利益は増加してるものの臨時的な要因や工期前倒しによる増加がメインとなっているので要注意です。

SBI証券

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