
株式会社AViCについて有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。
記事の最後には、EPSと株価の相関関係から算出した株価予想も記載していますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。
AViCの企業概要
企業名 | 株式会社AViC |
上場市場(上場年月) | 東証グロース(2022/6) |
時価総額(業種別時価総額順位) | 64億円(サービス業 311 / 528 社) |
外国法人持株比率 | 7.4% |
予想配当利回り | 0.00 % |
監査法人 | ひびき監査法人 |
業務内容 | デジタルマーケティングサービス(インターネット広告サービス、SEOコンサルティングサービス)の提供等 記:2022/05/27 中小企業に特化した運用型広告サービスと検索エンジン最適化コンサルを展開。自社開発ツールに強み。23.9期は主要2サービスの伸長を想定。受注体制強化に向けた先行投資を見込むが、利益を伴った成長が続く見通し。 記:2022/12/13 |
転載元:FISCO
AViCの事業について
AViCは、広告予算が中・小規模のクライアントに対しても高品質のデジタルマーケティングサービスを提供することを目的に、「マーケティングで人・企業・社会をより良くする」をミッションに掲げ、メディア運営会社から広告枠を仕入れ、広告効果を計測した上で、クライアントに対し広告運用代行を行う等のインターネット広告サービスを行っています。
加えて、対象となるWebサイトの内部構造の最適化、掲載するコンテンツの作成等、SEO対策の効果を計測した上で、総合的なソリューションの提供・適切なクライアントの情報発信を行うSEOコンサルティングサービスを提供しております。
両サービス提供においては、提供サービスの付加価値を維持した上で生産性を高めることを目的に、作業時間短縮及び自動化による効率化のための、自社開発ツールを積極的に活用しています。
SEOコンサルティングとは、クライアントのWebサイトの検索順位を、適切な施策により上昇させることで見込みユーザー増加に貢献する事業で、広告費用の抑制が可能であり、かつストック性の高いマーケティング施策である点が特徴です。
日本のインターネット広告市場の規模
AViCが属する約2.7兆円のインターネット広告市場は、年率2ケタ%の高い成長が続く肥沃な市場であり、あらゆる産業のDX化の推進で、今後も同市場は堅調に拡大するものとAViCは予想しています。
インターネット広告市場の中でも、特に大きなマーケットであるミドルマーケットがAViCの主戦場となります。
AViCの強み
AViCの強みとして以下が挙げられています。
- マネジメントバックグラウンド
- 若い人材によるエネルギッシュな事業運営
- 生産性高く高品質なサービス提供が可能な仕組みの構築
- 自社開発ツールの活用
- 優秀な人材が継続的に入社する仕組みの構築
- 未経験人材が早期に育成される仕組みの構築
目標とする経営指標
社員1人当たりの生産性(※)及び社員数を経営指標として重視しています。
AViCの自社開発ツールの活用とイネーブルメント・プロジェクトに基づく育成により、未経験社員がスピーディに戦力化し、会社としての生産性が継続的に維持・向上します。
その結果として、取扱高・各段階利益の成長が実現され、持続的な企業価値の向上に繋がるものと考え、上記の指標を重視しています。
※:各期の取扱高を各期の期末人員数で除した数値
事業セグメント
AViCの事業セグメントは、デジタルマーケティング事業の単一セグメントです。
セグメント | 取扱商品またはサービスの内容 |
---|---|
デジタルマーケティング | メディア運営会社から広告枠を仕入れ、広告効果を計測した上で、クライアントに対し広告運用代行を行う等のインターネット広告サービスを行う。 また、対象となるWebサイトの内部構造の最適化、掲載するコンテンツの作成等、SEO対策の効果を計測した上で、総合的なソリューションの提供・適切なクライアントの情報発信を行うSEOコンサルティングサービスを提供する。 |
AViCの業績
AViCの過去の業績は以下の通りです。

EPSの推移と予想EPS

毎年順調に増収増益となっています。
2022年9月期は、売上高は12.4億円(前年比△6.3%減)、営業利益は3.1億円(前年比+163.3%増)、当期純利益は2.2億円(前年比+189.7%増)となりました。
取扱高の推移
上記のように取扱高は年平均で143%増加しており、2022年9月期においてもYoYで+162.5%と急成長しています。
それに伴い2022年9月期4Qのみの営業利益は+167.6%、四半期純利益は+199.0%となっています。
売上高については減少していますが、これは「収益認識に関する会計基準」の適用によるもので、会計処理の方法が変更されたことによるものです。収益認識会計基準等を適用しない場合の2022年9月期売上高は、34億円でこれは前年比+173.0%となります。
計画対比、インターネット広告サービスにおける直接取引クライアントとの取引(媒体費が発生する取引)が伸長し、取扱高が大幅超過達成となっています。
目標とする経営指標の実績
AViCは社員1人当たりの生産性(※)及び社員数を経営指標として重視しています。
※:各期の取扱高を各期の期末人員数で除した数値
社員1人当たりの生産性
社員1人当たりの生産性は66.6百万円と、前年度期末比+55.5%
社員数
社員数は社員数は4Q末時点で51名(前年度期末比20名増)
テクニカル分析

まだ上場したばかりで株価が安定していません。
これは来季の予想が+30%程度と以前と比較して物足りない感じがするためでしょうが、それでもPEGレシオは大幅に1を下回っているため、今の水準でも全く過熱感はありません。
2023年9月期1Qの結果で依然と同様の成長率を記録すれば高値を更新していくものと考えています。