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【企業別分析】マネジメントソリューションズ(7033)

株式会社マネジメントソリューションズ(以下、MSOL)について有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。

記事の最後には、EPSと株価の相関関係から算出した株価予想も記載していますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。

企業概要

企業名株式会社マネジメントソリューションズ
上場市場(上場年月)東証プライム(2018/7)
時価総額(業種別時価総額順位)578億円(サービス業 85 / 528 社)
外国法人持株比率17.1%
予想配当利回り0.06 %
監査法人有限責任監査法人トーマツ
業務内容プロジェクトマネジメント実行支援がメインのコンサル会社。企業改革支援等も手掛ける。健全な財務体質維持。取引先は約130社。22.10期3Qは大幅増収。積極採用によるコンサルタント数の増加などが寄与。 記:2022/11/05

  転載元:FISCO

事業内容

当社グループの事業内容は企業のプロジェクトに対し、プロジェクトマネジメント支援サービスを提供することです。

当社は日本でその事業を展開しており、連結子会社である「元嵩管理顧問股分有限公司」は中華民国で「麦嵩隆管理咨洵(上海)有限公司」は中華人民共和国でその事業を展開しています。

当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、プロジェクトマネジメントの成否が重要な経営課題として認識されており、全社的なプロジェクトマネジメントの導入、また、導入を検討する企業が増加するなど、プロジェクトマネジメント支援に対する需要は年々高まっています。

またMSOLは、マネジメント専門会社としてPMOサービスを主事業としながら、そこで得られたノウハウを活用した、マネジメント能力向上のためのソフトウェア提供や実践に役立つ研修プログラムなどの事業を展開しています。

目標とする経営指標

MSOLグループは、2025年10月期を最終年度とする中期経営計画「MSOL VISION2025」を策定しており、今後のプロジェクト支援に対する需要の高まりをとらえ、事業機会の最大化を図った結果として以下の財務目標を掲げております。

  • 売上高:230億円→264億円に修正(2022/12/14)
  • 営業利益:50億円→55億円に修正(2022/12/14)
  • 営業利益率:20%
  • 社員数:1,000名超
バフェットコード

事業セグメント

MSOLの事業セグメントは、「コンサルティング事業」のみの単一セグメントです。

セグメント取扱商品またはサービスの内容
コンサルティング事業1 プロフェッショナルサービス
(1)PMO事業(プロジェクトマネジメント実行支援)

 全社/部門/プロジェクトといった企業における全ての企業内の階層に対し、主にPMO(※)の役割で、プロジェクトマネジメントの実行支援サービスを提供しております。
※:Project Management Officeの略。プロジェクトが円滑に運営されることを目的とし、プロジェクトマネージャやプロジェクトオーナの意思決定支援を行う専門組織または役割
(2)デジタル事業(MSOL Digital)
 長年のプロジェクトマネジメント実行支援のなかで、多岐にわたるインダストリーの様々なビジネス環境において、MSOLは顧客企業の「デジタル変革」(DX - Digital Transformation)を支援して参りました。AIやIoTなどの分野で革新的な技術が次々登場してくる現在において、デジタル変革やITモダナイゼーションなど多様なビジネス課題解決を顧客企業のチャンスに転換すべく、MSOL Digitalは、専門パートナーと連携し、ソリューション提案、デジタルサービス構築を提供するDSIer(デジタルソリューションインテグレータ)としてデジタル変革の推進と社会的な課題でもあるデジタル人財育成と成長の場を提供しております。
(3)マネジメントコンサルティング事業
 プロジェクトマネジメントの支援で培った経験を通じ、企業全体の「マネジメントメカニズム」に踏み込んで、経営層による変革の価値判断とリソースの最適化プロセス、プロジェクトを正しく実行しつつ経営層が早期に気づきと判断を行うプロセス、社内外の参画メンバーのチャレンジや創造性を維持向上させる仕組みや制度などの、複合的なマネジメントフレームワークを用いて、顧客企業それぞれの現状や目指すゴールを可視化して段階的に実現できるよう支援しております。
(4)PMO ONLINE事業(テレワーク対応PMO実行支援)、ソフトウエア事業
 PMO ONLINEは、オンラインやパートタイムによるPMO実行支援「Shared PMO」と、プロジェクト可視化機能などを搭載したプロジェクトマネジメントツール「PROEVER」を組み合わせ、リーズナブルな価格でプロジェクトマネジメントサービスを提供しております。顧客企業の相談内容に応じて、チャットやテレビ会議システムでプロジェクトマネジメントに関するノウハウや情報を提供する「PMのためのオンライン・コンシェルジュサービス」も用意しております。

業績

MSOLの過去の業績は以下の通りです。

SBI証券

EPSの推移と予想EPS

四季報データより作成
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2023年1月26日付リリースで「残業代の扱いについて監督官庁との見解の相違が判明したことにより、残業代の未払いが追加で発生」したとのことで追加で売上原価を計上しています。これにより営業利益以下の数値は変更となっています。
FY2022(第18期)帰属分として売上原価(労務費)113,482千円、法人税等調整額△34,748千円を第4四半期で追加計上、それに伴い親会社株主に帰属する当期純利益が78,734千円減少しています。

毎年増収増益となっています。

四半期EPS推移

四季報データより作成

2022年10月期は、売上高は120億円(前年同期比+63.1%増)、営業利益は7.3億円(前年同期比△20.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5.1億円(前年同期比△23.7%減)となりました。

コンサル人材採用を積極的に行ったため売上高は増加したがそれ以上に売上原価は前年同期比で増加。これは急激な採用増加によりアサインのずれなどから発生したものであり、来期以降は生じない見込み。

採用にあたり採用費や広告費を多くの予算を投入したことから営業利益は前年同期比で減少している。FY2023は広告費はかけない予定。

採用費についても採用エージェントに多額のフィーを払ってまでは積極採用とはならない模様。

avatar
売上高、営業利益ともに期中採用者の数字が積みあがることにより下期偏重傾向にあります

連結コンサルタント数の推移

KPIにも使われている採用数は今後の規模拡大、強いては増収増益の重要なファクターであり、採用数はFY2022も順調に進んでいます。

MSOLの社長は採用者数を拡大させるために上場したといっても過言ではないと言い切るほど重要な指標。

今後の事業環境について

当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、DX等の社内変革のニーズは引き続き旺盛で、プロジェクトマネジメント支援に対する引き合いは中長期的にも堅調に推移するものと予測しています。

DXの波は更に激しく、企業の競争力の源泉となっており、仮にマクロでの不況となったとしても本質的な企業改革を行うDXプロジェクトは減ることはないとの予想。

競合他社が増えたとしても、PMOのリーティングカンパニーとしてのブランドは強固であり、デジタル、ProEver、PMOセンターなどの新規事業を育てるには十分な環境状況。

中期経営計画

MSOLグループは、2025年10月期を最終年度とする中期経営計画「MSOL VISION2025」を策定しており、その中で3つの成長戦略が挙げられています。

  1. 既存事業の拡大(PM事業)
    営業組織の拡充、育成を強化することによるサービス品質を向上させた組織構築により更なる人員増加に対応。大企業の経営層へ直接訴求できるブランドを活用したEPMOサービスによる高付加価値化を志向し、これまで以上の利益貢献事業として位置付ける。
  2. 事業の多角化(digital事業、BP事業)
    着実に成長してきたdigital事業はPM事業に続く次の事業の柱として定着化。
    パートナーが中々確保できない昨今でも高い調達力を保持するBP事業との連携を深め、事業多角化に貢献する。
  3. 海外展開&ソフトウエア(海外事業、PROEVER事業)
    コロナ禍により、足止め状態が続いていたものの、着実な成長は見られ、今後の市場拡大に期待。2025年までは、過度な投資を控えつつ事業拡大を行なって行く

中期経営計画の財務目標については、2022年10月期決算説明会の際にリバイズ版が再度リリースされました。

その中で2018年7月上場後から2022年10月期までは積極的に採用を行う段階だったが、今後2023年10月期以降2025年3月期までの3年間は営業を積極的に実施する回収フェーズに入ると述べています。

中期経営計画の中で以下の財務目標を掲げております。

  • 売上高:230億円→264億円に修正(2022/12/14)
  • 営業利益:50億円→55億円に修正(2022/12/14)
  • 営業利益率:20%
  • 社員数:1,000名超

テクニカル分析

TradingView

上場後、業績と共に順調に株価を上げてきています。

採用費が嵩んだことにより2022年10月期に利益が前年度を下回ったことで失望売りが発生しましたが、将来に向けて増収増益の蓋然性が高まったことで戻してきている状況です。

株価予想

EPSと株価の相関関係を使用して将来の価格を予想してみます。

株価からBPSを控除した金額の時間推移を利用した予測モデルをModel1、株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel2としています。

相関係数はModel1で95.2%、Model2で71.9%となっておりますので、株価とEPSにはかなり相関があるといえます。

相関係数の絶対値一般的な解釈
0~20%ほとんど相関関係がない
20~40%やや相関関係がある
40~70%かなり相関関係がある
70~100%強い相関関係がある

Model1

Model1で算出した価格は2023年10月期で4,657円、2024年10月期で5,646円となっています。

Model2

予想EPSは2023年10月期が76.8円、2024年10月期が119.1円となっており、Model2で算出した価格はそれぞれ5,282円7,733円となっています。