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【企業別分析】ユナイテッドアローズ(7606)

株式会社ユナイテッドアローズ(以下、アローズ)について有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。

記事の最後には、EPSと株価の相関関係から算出した株価予想も記載していますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。

企業概要

企業名株式会社ユナイテッドアローズ
上場市場(上場年月)東証プライム(1999/7)
時価総額(業種別時価総額順位)522億円(小売業 103 / 348 社)
外国法人持株比率23.0%
予想配当利回り1.85 %
監査法人有限責任監査法人トーマツ
業務内容大手アパレル会社。国内外のデザイナーズブランドやオリジナル企画の紳士服や婦人服、雑貨を扱うセレクトショップを展開。グループ店舗数は310店舗。定価販売比率は上昇。増収効果等で、23.3期2Qは黒字転換。 記:2022/11/12

  転載元:FISCO

事業内容

ユナイテッドアローズは、新しい日本の生活・文化の規範となる価値観を創造提案していく専門店を目指して設立されました。

2022年3月末現在「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」の主力3事業とお客様の多様化するテイストに沿った複数の小型ストアブランドおよびアウトレットを有しており、期末店舗数は216店舗となっています。

目標とする経営指標

アローズでは新型コロナウイルス感染拡大による社会の大きな変化を踏まえ、2023年3月期を最終年度とする中期経営計画を2020年11月に公表しています。

中期経営計画最終年度の目標について、2020年11月の公表時には連結営業利益70~80億円、ROE12~14%としていましたが、特に当社の売上創出の核となる都市部において、新型コロナウイルス感染拡大による影響が想定より長引いていること等により、最終年度となる2023年3月期の営業利益目標を48億円、ROEを9.6%に見直しています。

バフェットコード

事業セグメント

アローズの事業セグメントは、以下の通りです。

セグメント取扱商品またはサービスの内容
衣料品小売事業「ユナイテッドアローズ」各レーベルにおいて、国内外から調達したデザイナーズブランドとオリジナル企画の紳士服・婦人服および雑貨等の商品をミックスし販売するセレクトショップを運営。
主な販売チャネルは、「小売り(店舗)」「ネット通販」「アウトレット」の3つ。

業績

アローズの過去の業績は以下の通りです。

SBI証券

EPSの推移と予想EPS

四季報データより作成

毎年順調に増収増益となっています。

四半期EPS推移

四季報データより作成

2023年3月期3Qは、売上高は960億円(前年同期比+10.6%増)、営業利益は63億円(前年同期比+247.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は43億円(前年同期比+234.9%増)となりました。

チャネル別売上高

主な販売チャネルは「小売り」「ネット通販」そして「アウトレット」になります。

毎期3Qはクリスマスシーズンもあり、売上が大きく伸びる時期ではありますが、今期も売上は順調に推移しています。

原価率を変えているわけではないので売上総利益率に変化はありませんが、店舗の撤退や店舗数減少による人件費の減少があるため、徐々に営業利益率は増加傾向にあります。

出店・退店

月次売上推移

アローズはIR情報として、月次売上推移を公表しています。

こちらから売上高については予想できますので、活用することをおすすめします。

業績予想の修正

2023年3月期3Qの段階で通期の業績予想を上方修正しています。

その理由としては、当期は社会経済活動が正常化に向かい、外出需要の高まりなどとともに、実店舗を中心に売上回復が顕著に見られていること、ブランド価値の向上と収益性改善を目的にセール販売を抑制した結果、売上総利益率の改善が進んでいることが挙げられています。

第4 四半期についても収益性の改善傾向が継続しており、上記の通り、通期の連結業績予想数値について売上高は期初予想を据え置き、営業利益、経常利益、親会社に帰属する当期純利益については上方修正することとしています。

テクニカル分析

TradingView
TradingView

上場後、業績の低迷と共に2019年あたりまで株価は下落していました。

その後レンジ相場を4年ほど経て、出来高を伴い上値をブレイクしています。

株価予想

EPSと株価の相関関係を使用して将来の価格を予想してみます。

株価からBPSを控除した金額の時間推移を利用した予測モデルをModel1、株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel2としています。

相関係数はModel1で85.5%、Model2で84.1%となっておりますので、株価とEPSには強い相関があるといえます。

相関係数の絶対値一般的な解釈
0~20%ほとんど相関関係がない
20~40%やや相関関係がある
40~70%かなり相関関係がある
70~100%強い相関関係がある

Model1

Model1で算出した価格は2023年3月期で1,636円、2024年3月期で1,388円となっています。

Model2

予想EPSは2023年3月期が144.6円、2024年3月期が157.9円となっており、Model2で算出した価格はそれぞれ2.952円3,091円となっています。

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