ミライアル株式会社について有価証券報告書や中期経営計画、ニュースリリースから投資価値を独自に分析していきます。
記事の最後には、EPSと株価の相関関係から算出した株価予想も記載していますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。
Contents
ミライアルの企業概要
企業名 | ミライアル株式会社 | 設立年月日 | 1968/7 |
時価総額 | 196億円 | 業種別 時価総額順位 | 化学 調査中 |
上場年月 | 2005/7 | 上場市場 | 東証スタンダード |
従業員数 | 連 419 名 単 305 名 | 外国法人持株比率 | 19.4% |
予想配当利回り | - % | 監査法人 | 太陽有限責任監査法人 |
業務内容 | 半導体材料のシリコンウエハ容器メーカー。大口径300ミリメートルウエハ搬送容器で世界首位。成形機や金型なども展開。半導体関連製品は旺盛な需要続く。新製品のスポット対応等もあり、23.1期1Qは業績好調。 記:2022/07/03 |
転載元:FISCO
ミライアルの事業について
ミライアルグループは、当社及び連結子会社3社・非連結子会社2社により構成されており、プラスチック成形に関する事業を中心に展開しています。
目標とする経営指標
ミライアルグループは、最先端のニッチな成長市場への事業展開を推進し、事業ライフサイクルに左右されない持続的な成長を図ることを経営目標としています。
その観点から、売上高及び利益の増大並びに総合的な収益性指標である総資本利益率の向上等を目標とし、財務基盤の強化と企業価値の増大を目指しています。
また、FY2024の財務指標については、以下の財務目標が掲げられています。
- 売上収益:165億円
- 営業利益率:16.0%⇒営業利益:26.4億円
- ROE:8.5%
事業セグメント
ミライアルの事業セグメントは以下の通りです。
なお「不動産賃貸等事業」は、ミライアルグループが保有する不動産を賃貸しておりましたが、2020年5月29日に賃貸に供する不動産を譲渡したことにより、同事業から撤退しています。
セグメント | 取扱商品またはサービスの内容 |
---|---|
プラスチック成形事業 |
主要な製品は、シリコンウェーハ出荷容器及びシリコンウェーハ工程内容器等の半導体関連製品、フルイドシステム、電子部品、金型等のその他関連製品です。 |
成形機事業 |
主要な製品は、竪型射出成形機、金型及び関連製品です。 |
売上高、利益ともに大半を「プラスチック成形事業」で稼得しています。
ミライアルの業績
ミライアルの過去の業績は以下の通りです。
EPSの推移と予想EPS
四半期EPS推移
2023年1月期2Qは、売上高が71億円(+34.9%)、営業利益は14.8億円(+112.3%)、経常利益は15.1億円(+103.6%)、親会社に帰属する四半期純利益は10.4億円(+89.7%)となりました。
原料・その他購入部材の価格上昇があったものの、半導体市場の旺盛な需要を背景に工場の高稼働が維持されたこと等により、大幅な増収増益となっています。
2023年1月期3Qの業績予想について
2022年9月8日に未公表であった2023年1月期3Qの連結業績予想が公表されました。
ただ通期の予想については不確実性が大きいことから引き続き未公表となっています。
プラスチック成形事業は半導体業界の底堅い需要が維持されると見られ、また、成形機事業については部品の供給不足の影響があるものの、設備投資需要の回復基調等により、比較的堅調に推移するものと見込んでいます。
営業利益及び経常利益については、プラスチック原料・その他購入部材全般の価格高騰や生産増加に伴う労務費の増加等が懸念されるものの、堅調な需要により工場の高稼働率が維持される等もあり、前年同期を上回る見込みとなっています。
会社の業績予想を前提とすると、1Q⇒2Q⇒3Qと売上高は落ち込んでいくことになります。
また利益率も悪化していることから、実際に売り上げは底固く推移するもののコスト高の影響を受けると見込んでいるためと思いましたが、実際には本社費用や研究費用が増しているためで、プラスチック成形事業の利益率は上昇しています。
プラスチック成形事業
プラスチック成形事業は、原料・その他購入部材の価格上昇があったものの、半導体市場の旺盛な需要を背景に工場の高稼働が維持されたこと等により、比較的堅調に推移しました。
なお、ミライアルの主事業であるプラスチック成形事業の利益率は上昇しているにもかかわらず、ミライアル全体の営業利益率が低下しているのは、各セグメントに配分されない本社費用や研究費用が掛かっているためです。
市場別売上高
半導体市場が大半で、その半導体市場向け売上高が大幅に伸びていることがわかります。
2024年に向けた事業の方向性
成長戦略としては、①生産性向上、製造工程自動化、②デジタル対応、グループ連携を図ることとしています。
目標とする業績目標は以下の通りです。
- 売上収益:165億円
- 営業利益率:16.0%⇒営業利益:26.4億円
- ROE:8.5%
テクニカル分析
2020年のコロナショック後順調に株価を伸ばしています。
直近では出来高を伴う上昇が続いており、上場来高値を更新する位置までつけています。
株価予想
EPSと株価の相関関係を使用して将来の価格を予想してみます。
BPSを加味した株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel1、単純に株価とEPSの相関を使用した予測モデルをModel2としています。
その結果、相関係数はModel1で51.2%、Model2で66.5%となっており、EPSと株価にかなりの相関があるといえます。
相関係数の絶対値 | 一般的な解釈 |
---|---|
0~20% | ほとんど相関関係がない |
20~40% | やや相関関係がある |
40~70% | かなり相関関係がある |
70~100% | 強い相関関係がある |
Model1
予想EPSは2023/1期が247.5円、2024/1期が266.4円となっており、Model1で算出した価格はそれぞれ3,728.8円、4,078.1円となっております。
Model2
予想EPSは2023/1期が247.5円、2024/1期が266.4円となっており、Model2で算出した価格はそれぞれ2,111.6円、2,203.8円となっております。